◆コラム 外国人の賃貸契約は難しい?部屋を上手に探して借りるためのコツとは

2019年09月30日


■外国人がぶち当たる壁――「部屋探しが難しい!」
日本で働きたい。日本で暮らしたい。
そんな風に考える外国人は増加の一途を辿っているようです。
その願いをかなえるために実際に行動を始めた外国人が、ぶちあたる大きな壁のひとつが“住まい探し”ではないでしょうか。
残念ながら、日本はまだまだ「外国人お断り」を掲げる賃貸物件が多いのが現状です。
では、いったいなぜそんなことが起きるのか……
日本は、部屋を借りる際の<入居審査>が非常に厳しい国。

この高い壁に阻まれてなかなか部屋を借りられない、というのはなにも外国人だけではなく、日本人も同じことなのです。たとえば現在の職業がアルバイトや非正規社員などの場合、たとえ日本人であっても入居審査にパスできるかどうかはわからないのが現状。日本人であってもそういう状況ですから、外国人ともなるとやはり「身元がわからない」「支払い能力が不安」の理由で拒否されてしまうことがしばしばありました。

■外国人の賃貸事情。ここ数年で大きな変化が
「閉鎖的」「島国根性」と言われがちな日本。とはいえ、ここ数年でそんな風潮もずいぶんと変わったように思えます。というのも、もう何年も圧倒的な人手不足で悩んでいる日本。
飲食、販売、土木建築、農業、介護……もはや人材不足ではない業界はない、と言っても過言ではありません。
そんな状態を解消するために国をあげての外国人人材の受け入れが始まり、現在では人材を外国人に頼らなければ社会がまわっていかない状況となりつつあります。それに加えて、この空前のインバウンド。数年前に比べると、日本国内で外国人を見かけることはぐ~んと多くなりました

というわけで、日本国内に外国人が増加し、日本もようやく「閉鎖的」「島国根性」という汚名を撤回すべく、意識を変えるようになりつつあります。そういった意識と環境の変化から、外国人が部屋を借りるというハードルは、以前よりはぐっと下がったようには思えます。不動産屋も大家さんも、「外国人に部屋を貸す」という受け入れ態勢を徐々に広げていると言えるでしょう。

■外国人が部屋を借りるその前に。やっておきたいこと
インターネットの情報や友達からの情報などで、なんとなく「住んでみたいな」と思っている街がある外国人の人もいるかもしれません。そこでオススメしたいのは、住む前に実際にその街を歩いてみるということ。
これはなにも外国人に限らず、日本人の場合でも同じです。
街や駅の雰囲気、スーパーやドラッグストアの数。外国人の人なら、その街に外国人が住んでいる様子はあるか、などもチェックしてみてもいいでしょう。
うまく言葉で表すことができなくても、なんとなく街の雰囲気が気に入る、気に入らないってあるのではないでしょうか。ですから、住んでから「しまった。思っていたのと違った」とならないように、住みたい街には実際に住む前に何度か訪れ、歩いてみることをおすすめします。

■外国人の部屋探し スムーズに進めるためのコツとポイント
外国人が賃貸をスムーズに借りるためにコツやポイントはあるのでしょうか?
ひとつ言えることは、日本語が話せると入居審査の際に絶対的に有利ということ。
・日本語が話せると圧倒的に有利
マンションやアパートに居住した場合に、不動屋さんをはじめとする周囲の人と日本語で意思疎通ができるかどうか。外国人の場合、そこが重要視されるようです。
そのため、すでに日本に住んでいて日本語が話せる人や、大学や専門学校に通うことが決まっており日本語を学ぶ意欲のある人などは、入居のための審査にスムーズに通りやすいと言われています。
なお、日本には部屋を借りる際に、保証人をたてる<連帯保証人制度>というものがあります。この<連帯保証人>に日本人を立てることができると、外国人も入居審査に通りやすくなるという説もあるようです。

■外国人の部屋探し  入居審査の際に必要になるものは?
外国人の方が賃貸の入居審査を受ける際には、次のものが必要です。
・在留資格を証明する必要があるため、在留資格認定証明書を求められる場合があります。
・不動産屋さんや大家さんによっては、在留カードの提示を求める場合もあるようです。
・連帯保証人
最近は連帯保証人をたてずに、家賃保証会社に入ることを求められる場合もありますが、まだまだ連帯保証人を立てる場合が多いのではないでしょうか。
その場合、上記にも書いたように日本人の保証人をたてることができると、審査がスムーズになりやすいといわれていますが、絶対ではありません。

■部屋探しで外国人が困惑する日本ならではの習慣
日本で初めて部屋探しをする外国人のほとんどが、海外にはない日本ならではの<部屋を借りる際のルール>に困惑してしまうようなのです。
たとえばどんなものがあるかと言うと……
・<礼金><敷金><更新料>
日本で部屋を借りる際に、必ずこの単語を聞くことになるかと思います。

<礼金>は、文字通り「大家さんにお礼の意味で支払うお金」のこと。
<更新料>は、契約を延長して(日本ではだいたいが入居当初に2年の契約を結びます)、引き続きその住居に住む場合に契約延手続き時に不動産屋さんに支払われるお金となります。ただし地域によっては<更新料>が必要ないところも。
<敷金>は、入居時に支払う補償金のようなもの。海外でも、賃貸住宅を借りる際には支払う場合が多いようですね。ただ、日本と海外の<敷金>には大きな違いがあるよう。

海外の場合、基本的に敷金は退去する際に全額返還されますが、日本の場合は異なります。日本の<敷金>は、清掃費や部屋を借りたときと同じ状態に戻す(原状回復)ための費用として使われるため、その分の費用を引いた残金が返還されることに。
敷金よりも清掃費や原状回復費が上回ってしまった場合、不足分を請求されることもあります。
そんなことにならないよう、賃貸住宅に入居中はなるべく汚さないように傷をつけないように気をつけたいものですね。

なお、最近では<敷金><礼金><更新料>が必要ない物件も。
「家を借りる際の初期費用を徹底的に抑えたい」という人は、それらのない物件がないかを不動産屋さんに相談してみてくださいね。

■外国人が日本で部屋を探して暮らすなら、覚えておきたいこと
日本で暮らすなら、日本の住まいのルールに従うことが重要です。
外国人の場合、特にトラブルになりやすいのはゴミ捨てのマナーとルール。
日本ではゴミ捨てには細かなルールが定められています。
○曜日は○○ゴミの日、というように、いつどのゴミを出すのかがしっかりと決まっているのです。普通ゴミやペットボトル、缶、いらなくなった家具や家電、いずれも道路にポイ捨てなどはもってのほか。普通ゴミで回収できない大型のものは、お金を払って粗大ごみ回収センターに申し込まねばなりません。

この細かさと日本人のマナーを守る姿勢こそが、日本のクリーンな街並みを作っていると言っても過言ではありません。外国から来たばかりの人は、多少戸惑うこともあるかもしれませんが、ゴミ捨ての場所や曜日などの詳細については入居の際に説明があるはずですから、必ずルールに従うようにしましょう。
また、騒音もトラブルの大きな原因。足音や入浴や洗濯機の音などの生活音、テレビやオーディオのボリューム、友達と騒ぐなどには注意が必要。隣近所の迷惑にならないように、夜中や朝早すぎる時間などには特に気をつけましょう。

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