◆コラム 外国人が日本で転職・再就職するための方法と手続き、考え方のコツ

2019年08月29日

■転職……日本ではどんなイメージ?
外国人は日本で転職可能なのかどうか。
まずその質問にお答えする前に、ここ日本という国の転職事情をお伝えしておこうかと思います。
日本は長く<終身雇用>の国でした。つまり、新入社員で入社したなら、そのまま定年がくるまで同じ会社で勤め上げる。
同じ会社にいるわけですから、年功序列で段々と出世していくことにもなります。
日本ではまだまだ多くの人がこの生き方を良しとし、選択しているといてるでしょう。
日本では転職、新卒での就職に関わらず会社に入ると、親や先輩、周囲の人からまず言われる言葉があります。
それは「とりあえずは3年間頑張りなさい」という言葉。
日本には「石の上にも3年」ということわざがあります。意味は「冷たい石の上でも3年も座りつづけていれば暖まってくる」で、つまりは、がまん強く辛抱すれば必ず成功することのたとえです。
「3年がんばりなさい」とアドバイスする人は、おそらくこのことわざを意識している人が多いのではないでしょうか?

そんなアドバイスをする人が多いことからもわかるように、日本では転職についてはあまりポジティブなイメージではとらえていません。
ここ10~20年ほどで多くの会社が倒産し、「日本の終身雇用は崩れた」と言われていますが、そうは言ってもやはり転職回数の多い人物は日本社会では歓迎されないのが現実。
転職回数が多いと「性格に問題があるのでは」「協調性がないのでは」「仕事ができないのでは」などネガティブなイメージでとらえられてしまいます。
海外ではよりよい給料、仕事内容を求めて気軽に転職を繰り返す――。
その事実は、きっともう多くの日本人がわかっているだろうと思います。
この<転職が多い=マイナスイメージ>という現状は、日本特有の現象だとわかってはいるのですが……そう簡単に脈々と続いた考えを大きく覆すのは難しいもの。まだまだ当分は<転職が多い=マイナスイメージ>という考えは、日本社会に残るのではないかと推測されます。

外国人の転職、日本国内で可能なのかどうか

では次に、外国人は日本国内での転職が可能なのかどうか。
結論から言うと、可能です。
ただし、日本人とまったく同じように、とはいきません。外国人には転職時に必ずやらなければならない決まり事があるからです。

□日本で働く外国人が退職したら……まずどうする?
それまで働いていた外国人本人が、入国管理局に勤務していた会社を退職した旨を届出なければなりません。
期間は退職した日から、14日以内。
届け出は会社が行うのではなく、必ず本人が行わねばならないことを覚えておきましょう。
申請フォーマットは、入国管理局からダウンロードすることができますので、ダウンロードして必要な項目に記入し、持参しましょう。
この申請を怠った場合は本人や雇用主に罰則が科せられることもあるので、注意が必要です。

□日本で働く外国人の転職、その注意点は?
就労ビザを持っている外国人が日本で転職する際に気をつけなければいけないこと。
それは、転職後に現在の在留資格で認められた活動範囲を超えてしまってはいないかどうか、ということになります。つまり<就労ビザを取得する際に許可を得た職務内容と同類の職種に転職しているか>をまず最初に考えなければならないのです。
活動範囲を超えた不法就労とみなされれば、本人はもちろん新たな就職先の事業主も処罰の対象となるので気をつけましょう。

□転職前の職種と転職後の職種が違う場合はどうすればいい?
転職前の職種と転職後の職種が異なる。日本人であればなんの問題もないことですが、外国人の場合はビザの変更申請が必要になります。ただ。ここでお伝えしたいのは、違う職種に転職した場合は、ビザの変更が認められる可能性はかなり低いということ。
転職をスムーズに進めたいなら、できれば同じジャンルの職種がいいのではないかと思われます。

外国人の転職で必要な所に機関の変更の届け出とは?
転職後の在留期限に余裕があり、転職先の仕事の内容が転職前と同じであれば、入国管理局に「就労資格証明書」の交付を申請する必要があります。

□「就労資格証明書」とは?
その外国人がわが国で問題なく就労することを認められていること、そしてその外国人が就労できる職域がどのようなものか、転職先でも有効に就労可能なのかを証明する文書。

申請時に必要な書類は、下記となっています。
就労資格証明交付申請書
源泉徴収票(転職前の会社が発行)
退職証明書(転職前の会社が発行)
転職後の会社等の概要を明らかにする資料

A 商業・法人登記簿謄本(発行後3ケ月以内)
B 直近の決算書の写し(新設会社の場合は、今後1年間の事業計画書)
C 会社等の案内書(取扱い商品あるいは提供するサービスの概要を説明するもの)
* 上記の資料は、公刊物等で会社の概要が明らかになる場合は、必要ありません。

(5)次のいずれかで、転職後の活動の内容、期間、地位及び報酬の記載ある文書

A 雇用契約書の写し
B 辞令・給与辞令の写し
C 採用通知書の写し
D 上記AないしCに準ずる文書
(6)本人の転職理由書
(7)パスポート、在留カード

この届出は企業ではなく転職した外国人本人が行うものとなっています。忘れないようにしましょう。

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